第十三話「アイアンバード」…森を歩いている一同。森を抜けるとそこはグミ「うっわ~、ここ高~い♪下見えないし~♪」 グミモンは崖のギリギリのところまで行って下を見ている。 サンダー「落ちんなよグミモン。…落ちても助けてやんねーから。」 グミ「え~、でも僕一人ぐらいなら平気でしょ~?」 グミモンはそう言いつつ崖から離れた。 サンダー「やだよ。…面倒くさい。」 アメ「…でも、ココの崖なんなんだろうな。…かなり高そうだし…。」 ハム「…ここはヘブンズキャニオン。底なしの崖です。」 サンダー達&ニナ達「底なし?!」 グミ「…まっさか~。そんなワケないじゃ~ん。」 ゲンキ「ほんとだよ。…だって、前にここに来た時、岩を落としてみたけど音しなかったんだぜ。」 アメ「…じゃあどうすんだよ。先に進めねぇじゃん。」 サンダー「じゃあこっから先どう行くか。四択で。」 一同「四択?」 サンダー「①おれがガンバってみんなを念ではこぶ。 ②チョコモン達を究極体に進化させてみんなを乗せて行く。 ③面倒くさいので何もしない。 ④この後来るアイアンバードをヒッチハイクする。」 チョコ&グミ&アメ「③は即行却下。」 サンダー「え~、一番いいと思ったのに…。」 ゲンキ「…なぁ、④のアイアンバードって、あとどれくらいで来るんだ?」 サンダー「え?…ん~、あと10分ぐらいかな。…乗ってるのもげんき達の知り合いっぽいし…④にする?」 アメ「…なぁサンダー、その“あいあんばーど”って何だ?」 サンダー「人間界で言う、飛行機。」 グミ「じゃ~、最初からそ~言えば良いじゃないか~。」 サンダー「…でもそれじゃあ他の人達に通じないかなって思って。」 そして10分後…ヘブンズキャニオンの向こう側から、一機のアイアンバードが飛んで来た。 ゲンキ「あ!…あそこに乗ってるのってもしかして…。」 そしてそのアイアンバードは、一同の近くに着陸した。 ホリィ「エディさん!」 ホリィは、アイアンバードから降りてきた人を見て、嬉しそうに言った。 エディ「やっぱりキミたちか~。」 ニナ「…ホリィ、この人誰?」 ニナはホリィに小声で聞いた。 ホリィ「あの人は、前に私達がここに来た時にアイアンバードを売ってくれた上に、皆が乗れるように改造するのを手伝ってくれた人なの。」 ニナ「へ~。…じゃあ、良い人なのね。」 ゲンキ「…なぁ、エディ。…今回もそのアイアンバード、くれないか?」 エディ「いいよ。…でも、今回は僕も戻るから、貸すだけだよ。」 ハム「…見たところ、あれは4人乗りのようですが、15人が乗れるようになんてなりますか?」 エディ「う~ん…さすがに15人は無理かも。…出来て、11人までかな。」 スエゾー「!せやったら4人も乗れへんのか?!」 エディ「…あぁ。」 グミ「…でもさ~、4人なら~、僕と~、サンダーと~、チョコと~、アメと~…あ、ちょうど4人でちょうど良~じゃん♪」 チョコ「うん、そうだね。」 サンダー「…てゆう訳で、おれらは乗らないで行くよ。」 ゲンキ「え、じゃあ付いてこない気なのか?!」 チョコ「え、違うよ。そう言う意味じゃなくて。」 アメ「オレらは飛べるから、乗らなくても付いて行けるってこと。…まぁ、オレとチョコとグミの場合は正しく言えば滑空なんだけどな…」 ゲンキ「…本当に大丈夫なのか?」 サンダー「うん。…まぁ、チョコモンとグミモンとアメモンぐらいなら、何かあってもおれの力(念)で何とか出来るし。」 ハム「…では、アイアンバードを改造するための材料を取りに行きましょう。」 チョコ「…でも、材料って?」 エディ「気球を作るための大きな葉っぱと、燃料の油と、木材と…あと、整備の手伝いもしてくれると嬉しいな。」 ホリィ「じゃあ、整備の手伝いは私とニナが。」 ゲンキ「じゃあ、おれとモッチーは葉っぱを取ってこようぜ。前回と一緒だけど」 モッチー「モッチー!ホッパーも一緒に行こうッチ♪」 モッチーがそう言うと、ホッパーは頷いた。 ハム「では、我輩とゴーレムとスエゾーで燃料となる油を取りに行って来ましょう。」 ギンギライガー「…じゃあ、あとの残った人(?)全員で木材を採りに行ってこようか。」 サンダー「うんv」 …そうして一同は、それぞれの役割を果たし、アイアンバードの改造が終わった。 ゲンキ「燃料よし!風向きよし!スピリットカプセル、ON!…テイクオフ!」 チョコ「じゃあぼくらも、Departure(出発)!」 そうして一同は飛び立った。 グミ「あ~、い~風~♪」 サンダー「・・・・・・・・・・・・・・・。」 サンダーは、何故か暗い(と言うか困った)顔をしていた。 アメ「…どうかしたのか?サンダー。」 サンダー「…なんか嫌な感じがするんだよ。」 一同「…嫌な感じ?」 サンダー「うん。…“嫌”って言うよりは“恐い”って言った方が正しいのかも知れないけど…。」 |